菅内閣

菅内閣が発足した。前例のない改革を唱えるが、実際の人事は安倍内閣とほとんど変わらず、党役員や閣僚の顔ぶれを見て、落胆した人も多いだろう。五輪大臣や万博大臣は、もはや意味が分からない。
今回の総裁選は、9月8日が正式立候補、14日が投開票で新総裁が決まるというものだったが、その前からメディアは菅一色だった。まだ総裁選が終わっていないのに、もう菅氏が総裁になったのかのような扱いをしていたことに、違和感を覚えた人も多いだろう。安倍首相が辞意を表明した8月末に二会派が、9月の初めには麻生派や最大派閥の細田派が菅氏支持を表明している。実はこの時点で、勝負はすでに決まっていた。つまり、菅首相は派閥の力で総裁になることが決定していたのである。それにもかかわらず、新聞やテレビなどメディアは「菅氏有利か」「岸田氏か」などの情報発信をし、世論操作を行っていた。このことが、特にメディアの異常さを際立たせていた。
菅首相は、総務副大臣時代にNHKへの人事介入をし、テレビ局に対しかなり強い力を発揮した。人事権を掌握することで、人が言う事を聞くことを理解しており、その結果、政権よりの報道をし、政府の広報機関となり下がってしまった。メディアの本文は、権力の監視であるはずが、政府の言いなりになっている。そして、政府や官僚は、このメディアを最大限利用し、国民を誘導していることに気が付く必要がある。
菅首相は既得権打破を声高に叫ぶが、実際には自分たちの既得権を守るためでしかなく、決して国民のためではない。今回の選挙も、既得権の内側の入れ替えが行われたにすぎず、大きな変化は期待できない。何よりも、閣僚たちの背後にいる大勢の浮かばれていない先祖霊達によって、政治はますます混迷していくだろう。