憑依

「憑依」というのが分かり易く描かれているのは、今は亡きマイケル・ジャクソンの「スリラー」というPVである。
この作品は、彼も構成に加わっており、実にリアルなストーリーとなっている。
元々、ゾンビ(霊)だった彼が恋人を墓場へ連れて行き、そこで霊の力を発揮する。一見、墓場へ行ったところで彼が憑依したかのように見えた。が、そこではなく、最後のオチで、霊が生身の人間を霊の世界へ連れて行く、という内容だった。恋人が死霊に誘われて霊の世界へ入るのだが、その間に必ず憑依されるのだということが、うまく表現されていた。
当初、マイケルは「スリラー」にゾンビを登場させる気はなかったらしい。監督たちからは、地獄から蘇った悪魔やゴブリンを提案されたようだが、「悪魔的なもの」にマイケルが強く拒否したため、宗教色のないゾンビが採用されたようだ。
彼は天才的な踊りをするが、霊に対する理解も実に天才的であったのだと、ビデオを見て改めて思った。