雨の日

雨の日曜日。私は小倉の郊外で用事を済ませ、国道10号線を帰る途中のことだった。3車線は混雑し、信号手前から車がびっしりだった。100m先に見えたのは、やはり事故だった。黒いワンボックスカーと白いセダンの乗用車が、激しくぶつかり合い、あたりは車の破片が散らばっていた。救急車とパトカーがサイレンを鳴らし、現場に接近していた。 事故現場近くになって、ワンボックスカーの運転席は完全にへこみ、幸い運転していた茶髪の女性は助かり、雨の中で目を覆って事情聴取されていた。 おそらく、車線変更で侵入しようとしたワンボックスカーが、侵入させまいとした直進車に跳ね飛ばされた感じだった。北九州は、車線変更の際にウィンカーを点滅させないものが非常に多い。妙な縄張り争い感覚の人は、視野の狭い北九州の人の性格と一致している。 ただ、やはり背を向けていた女性の背中は、非常に重くて黒いものがこびりついていた。人や先祖を大切にしないものは、一瞬にして地獄を見るようだ。