道行く人々

北九州は、老人の多い町で昼間の歩道には殆ど老人が歩いている。時折通る若い学生は、溌剌としたエネルギーが漲っているが、老人にはその溌剌とした部分が欠落し、重い荷物が肩から背中、もしくは足に絡みついている。その重い荷物は、殆どが黒いか灰色である。更に目を凝らせば、先祖がうっすらと見え隠れする。どの家も、このような状態で荒れたまま過ごし、何も分からないまま一生を終えて行くようだ。 秋になって枯れ葉が落ちるように、年老いて何も気づかずに亡くなってしまう、北九州はそのような人の集まりなのだと実感する。