死霊

ゴルフ場 ゴルフコンペで、いつも組んでくれる仲間とその日のアウトコースを終え、昼食後、インコースに入る前に、いつも元気の良かったある老人の話になった。
「ところで○○さんはどうしてるの?」と聞いたところ、今年の8月に亡くなった、というのである。原因は、末期がんで、発見された時は手遅れだったらしい。あれだけ元気な人が、と3人が口を揃えて言っていた。その後、すぐにゴルフボールに変化が表れた。
普段は、ほぼまっすぐに飛ぶはずのボールが、スライス、つまり右へと極端に曲がってしまい、3ホールを過ぎたあたりから、OBとなってしまった。それから先は、まともなスコアは出なかった。普段は、左に曲がっても右に曲がることはなかった。それでもコンペ中は、そのことを分析する余裕はなかったが、終わってゆっくり画像を思い起こすと、亡くなった人の霊が、ボールを包んでいたのが分かった。彼は、自分のことを分かって欲しかったのだろう、私には分からないようにボールの陰にいたのだった。
このように、ゴルフ場には、様々な霊達が、さ迷っているのである。