施設 2

知り合いの母親が、老人介護ホームに入った。その母親は、年の割には霊感があった。母親を置いて、その晩は皆帰った。その晩、母親は大暴れしたらしく、寝間着のまま、隣の部屋や廊下で声を出して「帰らせてくれ」と叫んだそうである。
きれいな一人部屋だったが、窓の外には古くて汚い家が2軒ほどあった。その家から、窓越しに先祖たちが集まっていた。
何も知らない母親は、山の景色を窓から眺めていたそうである。暗くなった山からも浮遊霊たちがそぞろ下りてきていた。そして、母親が眠りについた瞬間に彼らは一斉に弱った母親に憑依した。
親族が来てからも、訳の分からない言葉や罵詈雑言を吐いたそうである。しばらくすると落ち着き、その後、私のもとに訪れた。
私は、その母親が暴れた状態を全く覚えていないというので、完全な憑依と理解した。そこで、すぐに方位除けを張るように指示し鬼門の方向の窓の中央にも貼り付けた。すると、いきなり部屋が明るくなった。ベッドの配置を変えたり、水晶のネックレスも身に付けさせた。
これでもう騒ぐことはないだろうと思った。その晩から母親はぐっすりと眠り、夜中に騒ぐことも無くなった。

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