ドラマ「雲の階段」

  医療作家・渡辺淳一のテレビドラマ「雲の階段」を日曜の朝11時から夜8時までの連続放映を見た。感動ドラマだった。渡辺淳一の現実と霊的な話の展開が、このドラマを非常に面白くさせてもいた。
簡単に内容を説明すると、東京近郊の離れ島という設定から始まった。離れ島には、病院がなく診療所だけだった。そこの所長は医者なのだが、若い人は皆、東京へ行き、ある日入ってきた事務の若い青年に、医療の手助けをすることが発端で、手術の手ほどきまで出来るようにした。所長としては、この離れ島で一生を過ごすだろうという安易な気持ちで教えたはずの医療行為が、青年にとっては生きがいとまでなって行った。ある日、東京の大病院の娘が、その島に遊びに来たが、盲腸の手術を受けることとなり、あと一歩で死ぬところだった。その助けた行為で、娘が自分の病院で働けるように父親に説得し、大病院の養子へと展開した。無資格の医者が大病院の権力争いの中に巻き込まれ、副院長まで上り詰めたまでは良かったが、密告によって、青年は無資格医として逮捕された。その後、執行猶予付きの情状酌量で拘置所から出て、島へ帰る途中、全てを失った医院長からナイフで刺されてしまう。その後、青年は南方の小さな島の医者となって晩年を迎える、という内容だった。
ここに登場する青年は、幼い頃からの二重人格性を渡辺淳一は取り上げている。無表情の冷徹な面と幼い人間性。確かにドラマではあるが、そこには真実が見え隠れして、先祖の憑依から来る怖さも私には把握できた。おそらく、渡辺淳一は、そこが何だろうかと問いかけているのだろうが、様々な人間性には、先祖が大きく加担しているのだと解釈すると、非常に分かり易いのかも知れない。本当に素晴らしいドラマだった。